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● 断熱DIYの効果

 2016.04.06

 3年間ぐらいかけて床下に断熱材を敷いて、屋根裏に断熱材を張り、
 屋根裏部屋も作ってスレート葺き屋根からくる輻射熱対策もしました。
 これで、2階の天井からスレート葺き屋根の間に、屋根裏部屋と
 300mmの床という二重の断熱空間を作成した事になり、
 夏の昼間でも夜でもスレート葺き屋根からの輻射熱は感じなくなりました。
 熱が逃げないのでエアコンがよくききます。

 家の中の温度を、リホーム会社が作成した断熱改修の効果という資料の、
 赤い線で示す部分の様にする事ができました。
 冬の朝7時でも12℃以下にならなくなり、昼間は20度以上を実現できています。

 しかし、山本順三氏の著書「無暖房・無冷房・無結露 究極断熱の家を作る」
 の中で述べている様な、無暖房・無冷房の家までには残念ながら至っていません
 山本氏は著書の中で、室温は15℃以下にならない様にしなければいけないと、
 書いています。


 断熱改修の種類別室温の違い
temperature




 私の家の場合、外壁に入っているグラスウールの断熱材は最低ランクの
 10K 70mm、床下の断熱材はさらに薄く 10K 50mmしかない。
 ALCコンクリートの屋内側は、通気層であり外気温と同じです。
 透湿防水シートに断熱効果など無いので、断熱に効果を果たしているのは、
 最低ランクの10K 70mmのグラスウールと石膏ボードだけです。
 これでは、冬の朝の外気が 0℃の時には屋内は 5℃になってしまう訳です。


 外壁の断面構造図。
kabe-kouzo


 これでは、冬は寒いし、夏はサウナの様に暑い。
 壁のグラスウールを取り除いて新たな断熱材を入れる事にします。
 断熱材にはウッドファイバーを採用します。
 これはドイツで開発した木の繊維です。
 日本で生産しているのは、まだ1社しかなく苫小牧で生産しています。
 セルロースファイバーは、壁に吹き込む作業を専門業者に委託しなければ
 ならないので DIY向きではありませんのでやめました。


 外壁の軽量コンクリートパネルをはがして、中にウッドファイバーを入れる
 方法を検討しましたが、足場の上の高所作業になる事や、軽量コンクリートの
 止めネジの位置を探す事が難しくて断念しました。




【壁の断熱工事に着手】           2018.03.13
 しかし、このままでは冬は寒いし夏は暑い。
 次に家の内壁側から石膏ボードの壁を壊してウッドファイバーを入れる
 検討を行い、これならば可能と判断して壁の断熱工事に着手しました。

1. 2F東側の洋間の壁を壊して断熱材入れ(1) 【2018.03.13ー】
2. 2F西側の洋間の壁を壊して断熱材入れ(2) 【2018.12.03ー】
3. 2F南側の洋間の壁を壊して断熱材入れ(3) 【2019.04.02ー】
4. 1F南側の洋間の壁を壊して断熱材入れ(4) 【2019.08.28ー】
5. 1Fダイニングの壁を壊して断熱材入れ(5) 【2020.03.16ー】
6. 1Fリビングの壁を壊して断熱材入れ(6) 【2020.04.20ー】
7. 1Fリビングの吹き抜け部の南向き壁を壊して断熱材入れ(7) 【2020.06.20ー】
8. 1Fリビングの吹き抜け部の西向き壁を壊して断熱材入れ(8) 【2020.09.17ー】
9. 洗面所の壁を壊して断熱材入れ(9)【2021.09.06ー】


 2Fの洋間の断熱工事が終わった時点では、冬の寒い朝で外気温度が0℃の時に、
 エアコンなどを何もかけない状態の2Fの室内温度が15℃まで高くなっており
 少しずつ効果が出てきています。




【屋外・屋内温度差測定】           2020.12.23
 1階のリビングとダイニングの断熱工事が完了したので、
 室温と外気温の測定を行いました。
 冬の朝で外気がマイナス0.2℃の日の室温が14.8℃になっています。
 壁の断熱工事をした家は、温度差15℃の断熱性能を持つ様になりました。


 屋外と室内の温度
temp temp



 外気が 0℃の時には、室温15℃以上を実現できた訳だから、
 目標とする無暖房・無冷房の家には、近づいてきた感じがします。
 1日の温度変化をグラフにしました。

 1日の温度グラフ


(注) エアコンの温度設定は21℃です。




【断熱 改修工事に着手】           2023.03.24

 断熱工事を終了してから約 2年間、毎朝屋内・屋外の温度測定をしてデータを
 収集してみました。
 屋外と屋内の温度差が15℃あっても、私の住む地域では真冬の最も寒い時には
 マイナス3℃から4℃になる事が年に 2〜3日あります。
 この日の朝は屋内が12℃から11℃になってしまいます。
 かつ、断熱性能がよくなったので、屋外の温度が家の中に伝わるまで
 6時間ぐらいの時間差があります。
 明け方から朝の寒さを、翌日の昼間に経験することになってしまいます。
 これでは寒いので、断熱性能を上げる改修工事を行います。

 現状は壁の中に50mm+50mmのウッドファイバーを入れただけであり
 屋内側は Mクロス構造用合板に壁紙が貼ってある構造です。
 屋外側は透湿防水シートが巻いているだけです。
 
 現状の外壁構造図
kabe



 断熱性能を向上させるには、透湿防水シート側にも構造用合板を入れて
 ウッドファイバーを構造用合板でサンドイッチにする構造にします。
 12mmの構造用合板1枚で 2〜3℃断熱性能が向上します。

 構造用合板でウッドファイバーをサンドイッチにする外壁構造図
kabe



 夏は直射日光を受けた、ALCコンクリートパネルは 50℃以上になります。
 ALCコンクリートパネルと透湿防水シート間の通気層でも 45℃程度になります。
 壁で 15℃〜18℃の断熱をすれば、上限が 30℃以下に抑える事ができるので、
 屋外の気温と同程度になり、ALCコンクリートパネルのふく射熱は
 防げる事になります。
 

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