●屋根裏に断熱材
2013.04.21
私宅の屋根はスレート葺きのため、真夏の夜の暑さは瓦屋根の家ほど
蒸し暑くありませんが、それでも鉄筋のマンションなどに比べると暑い。
2階で寝ていると屋根のスレートに蓄積された熱で、
人間が、石焼きいもにされている感じです。
何も手を加えていない時の屋根裏は、昼間の温度が50度から60度くらいに
なっていたのでしょう。柱や支持木材から樹脂が汗の様に噴出して、
それが冷えて固まっていました。
晴れた日の昼間の屋根裏作業は、サウナの中で作業している様です。
これでは、2階の設置したエアコンの電気代も高くつくと考え、
屋根裏に断熱材を張る事にしました。
断熱材は、ダウ化工の3種b規格のスタイロエースU(50×910×1820mm)を
購入して屋根裏全体に張り断熱を行います。
外壁通気工法の家ですから、現状では屋根裏全体が通気空間になっています。
断熱材を張る場合でも、外壁と屋根の下を通る空気の通路は確保して
おかないと、結露が起きてしまいます。
外壁通気工法のイメージ
断熱材と屋根の通気のイメージ
スタイロエースをたる木の下に張ると、たる木(45mm)の幅が屋根の通気空間
として残り、たる木に張った断熱材から下の屋根裏部分の全体が
大きな断熱空間になります。
屋根裏断熱 全体のイメージ(屋根断熱+天井断熱)
図1の屋根断熱と図2の天井断熱の両方を取り入れて断熱を行います。
これで屋根裏が大きな断熱空間となり、さらに屋根裏の床部分が300mmあり
その中には当初から敷いてあったグラスウールが入っているので、
2階にいても屋根のスレートに蓄積された熱の影響は感じなくなりました。
断熱材を施工後は、昨日の晴れていた昼間でも、屋根裏の温度は、
2階の部屋より数度高い程度で、ほぼ外気の温度と変わらないぐらいです。
これで、今年の夏から幾分涼しく過ごせそうです。
まず屋根裏にスタイロフォームを張るための簡単な図面を作成
![yaneura zumen](image/yaneura.jpg)
屋根裏に断熱材
1. 施工前の屋根裏
2. 少しずつ断熱材を張っていく
3. 天頂部分も断熱材を張り付け
4. 天頂部分も断熱材を張り付け
5. たる木に断熱材張り付け中
6. 断熱材を張り終えると、この様になる
7. 断熱材を張り終えると、この様になる
8. 断熱材を張り終えると、この様になる
9. 断熱材を張り終えると、この様になる
10. 断熱材を張り終えると、この様になる
天井断熱はこちら → 屋根裏に床板敷設
●屋根裏に結露発生
2020.11.17
久々に屋根裏へ上ってみたら、スタイロフォームの断熱材を張った
天井に結露した跡が残っていました。それも北向きの屋根裏部分だけ。
えぇ〜。これは大変。今まで気づかなかった。
スタイロフォームを剥がしてみると、工事後 7年も経っているので天井板が
黒く変色して板が腐り始める直前でした。
柱や床まで夜露が流れ出た跡が黒く残っていました。
直ぐにでも作り変えないと屋根が腐ってしまいます。
これは冬のガラス戸に出来る結露の様に室内側に出来ているのではなく
北側のスタイロフォームの屋外側が、通気層があるのに結露しています。
これは夕方と朝の温度差が大きい春先か秋に起きて、簡単に言えば草の葉に
できる夜露と同じ原理です。
家は、春夏秋冬いつでも壁を通して呼吸しています。
この結露を無くすには、水蒸気の壁を作らない事です。
スタイロフォームは水を通しませんので、
ここが水蒸気の壁になってしまった様です。
自然環境を相手にしてみると、何事でも教科書に書いてある通りには
いかない様です。
屋根裏のたる木に張ったスタイロフォームの断熱材に、北向きだけ、
かつ外側が結露するなんて事はやってみて初めてわかるのです。
自分の考え不足を思い知らされます。
黒く変色した天井板
![](image/DSCN3722_01.jpg)
結露が流れて汚れたスタイロフォーム
![](image/DSCN3726_01.jpg)
結露が床まで流れ出た様子
![](image/DSCN3729_01.jpg)
対策処置
北側面だけに結露が出来ており、水蒸気がたる木の空間にたまるので、
スタイロフォームとスレート屋根の間にウッドファイバーを詰め込みます。
そして、床に近いスタイロフォームの断熱材は撤去します。
水蒸気の壁が出来ない様にウッドファイバーを取付ます
北側面は屋根から外に抜ける空気穴が無いので、これも結露の原因だった。
5年前に結露を見つけて、北側面から屋根へ抜ける空気の通り道を
作ったがそのくらいでは足りなかった様です。
ウッドファイバーを取付けた北側面
![](image/DSCN3931_01.jpg)
ウッドファイバーを取付けた西側面
![](image/DSCN3934_01.jpg)
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