●リチウム電池の充電器 注意すべき点
2022.07.13
【Li-Ion電池の充電時間】
Li-Ion電池は多くの電池の中でも最も危険な電池と言われています。
過充電をすると Li-Ion電池は爆発します。
また、衝撃を与える事や、傷を付ける事も危険です。
電池の薄膜に針などで刺した傷がつくと、そこから燃えあがる事があります。
現在使用されている Li-Ion電池は、一般的に500回程度の充放電をすると、
容量が50%まで低下すると云われています。
lithium-ion電池の寿命曲線
この様に危険な Li-Ion電池ですが、現在では過充電にならない様に
充電器側に保護回路が設けられています。
また、電池の寿命を伸ばすために充電制御回路が設けられる様になりました。
例えば、Appleは自社のスマホについて次のように述べています。
Batteryは正常な状態で動作していると、500回フル充電した時点で
元の容量の最大80%を保持するように設計されています。
Li-Ion電池の充電時の発熱は、電池寿命に悪影響を与えます。
そのため充電を行う時には Battery電圧があるレベルに達すると、
Batteryの寿命を損なう熱を防ぐために充電速度を低下させます。
スマホの充電は一定の割合までは速く充電するのに、
100%充電するのには時間がかかるのはこのためです。
【急速充電はスマホの寿命を縮めるか?】
急速充電は、通常かかる時間より短い時間でスマホを充電できる機能です。
自分のスマホやパソコンが USB type-Cを使用していれば高速充電が可能です。
また、Appleの iPhone・iPADは高速充電に対応しています。
現在ではスマホに添付されている充電器よりも小型で、
高性能の高速充電器が販売される様になりました。
説明書に「USB-PD」対応と書いてあれば急速充電対応です。
なお急速充電には、今まで使用していたUSB Cableでは行う事ができません。
高速充電器に接続する Cableは、スマホなどの相手機器の識別を行っています。
従来の Cableを使用すると通常充電が行われます。
急速充電はスマホに害があるか、
急速充電が Li-Ion Batteryに及ぼす悪影響を心配すべきか。
そんな事はありません。
Batteryが熱くならない様に、充電管理システムが制御してくれます。
ただし現在は、高速充電器のメーカーが乱立している状態であり、
まだまだ標準化・規格統一には至っておりません。
安いからといって怪しい中国製を買うと充電中に、
スマホが発熱して電池寿命を短くしてしまいます。
スマホ充電器には従来の規格で作られた 7.5Wまでの充電器と
USB-PD規格で作られた高速充電器があります。
Powerは 15W以下, 15W-27W, 27W-45W, 45W-60W, 60W-100Wまで
あります。
電圧は、5V, 9V, 15V, 20Vに定められています。
【高速充電器 仕様 Apple 30W型】
・ Type ・ INPUT ・ OUTPUT ・ 出力コネクタ |
USB-PD AC 100V-240V 0.75A 50Hz-60Hz 20.0V:1.5A 15.0V:2A 9.0V:3A or 5V:3A Type-C |
Li-Ion 高速充電器
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